皆既月食と満月の違い！赤い月はなぜ発生する？

先日、皆既月食の際に赤い月が見られるということで、
月が赤くなる様子をジーっと観ていました。


最初は満月だった月が、みるみる欠けていき、
終いには月がなくなりました。



「あれ？赤い月どころか、月すらいなくなった…出てこいよー！」




なんて思っていたら、月が怒ったのでしょうか？
しばらく経つと赤黒くなった姿を現しました！笑


わずか1〜2時間程度の短い時間でしたが、
月の形は目まぐるしく変化し、とても興味深いものでした。





普段目にしている月は、
数日あるいは数週間、同じような形をしているのに、


なぜこの日に限って
このような現象が起きるのだろうか？


興味を持ったため、
皆既月食について調べてみることにしました！

皆既月食とは？

「皆既月食」と検索をかけてみたところ、こう書いてありました。

【月食で月全体が地球の本影に入る現象】（コトバンク）

「ん…？全然わからん！笑」



聡明な方であれば、わかるかと思いますが、
私にはこの説明を見てもピンときませんでした。


なので、
「皆既」と「月食」を別々に調べてみることにしました。





すると、

とありました。



つまり、
ということですね。



月全体が地球の影に隠れるということは、
地球は太陽に照らされて影を作っているということなので、


【太陽→地球→月】という順で一直線に並んだ時に
皆既月食が発生するということですね。

月の位置関係からある疑問が…

まずは以下の図をご覧ください！



月は地球の回りを回っているので（公転）、
太陽、地球、月の位置関係によって違う形に見えます。



ただ、この図…何か違和感を感じませんか？




先ほど、【太陽→地球→月】という順で一直線に並んだ時に、
「皆既月食」が発生するという話をさせて頂いたと思うのですが、


「満月」の時の天体の並びを見てみると、
【太陽→地球→月】と皆既月食と同じ並び方をしています。






「満月」はというと、みなさんご存知の通り、
真ん丸でピカピカ輝いているというような印象があると思います。


しかし、
「皆既月食」はというと、
地球の影に隠れている状態のことなので、暗くて黒っぽいのです。





何が言いたいのか？と言いますと、


皆既月食と満月は、

同じ天体の並び方をしているのに、正反対の現象（月が明るくみえる、暗くみえる）が起きてしまっているということです。



皆既月食と満月は何が違うのでしょうかね…

皆既月食と満月の違い

皆既月食と満月は何が違うのだろうかということでしたが、
「地球の位置」が少しだけ違います。


以下の図をご覧ください！




右から左の月の範囲が満月が見える位置だとします。


右、中、左、どの月も太陽から放たれる太陽光と一直線の関係にあるのですが、



「中」の月は
太陽と地球の直線上にあるため、太陽光が地球に遮られます。


そのため、
地球から月を見ると、暗く見えます。


これが、「皆既月食」です。




逆に、

「右」と「左」の月は、地球に太陽光が遮られず、光が当たるので、


地球から月を見ると、凄く照らされているように見えます。


これが「満月」です。







より簡潔にまとめますと、


ということですね。

【太陽→地球→月】はなかなか一直線に並ばない！

実際に月と地球の位置がどのように変化しているのかというのは、
イメージしづらいと思いますが、



以下の動画を見るとわかりやすいと思います。





上の動画をじっくり見て頂いた方は気付いておられるかもしれませんが、



【太陽→地球→月】と一直線に見える位置関係でも皆既月食になっていない位置があります。



これは、

地球の軌道面（太陽の周りを地球が回る面）に対して、月の軌道面（地球の周りを月が回る面）が傾いているためです。




Yahoo知恵袋より引用
http://m.chiebukuro.yahoo.co.jp/detail/q1453058204






上記図のように月は傾いて回っているため、
【太陽→地球→月】がぴったり一直線に並ぶということは非常に稀なのだそうです。



一見、一直線に見えるような位置関係でも、
月の軌道面の傾きにより、


月は地球の影から微妙に北か南にズレてしまうため、
月に太陽光が当たる。


だから、満月になる！

というのが、皆既月食が発生しづらい理由の真相のようですね。






ちなみに、

2014年10月8日19時24分は
皆既月食で赤い月がよく見えますよ！と言われていた時間帯なのですが、


先ほどの動画で上記時間の時の、右上の月の様子を注意深く見ていると、
月がチラっと暗くなります。（皆既月食）


この様子から皆既月食は、
満月の時の「一瞬だけ」発生するということがわかりますね！

なぜ皆既月食は赤い月になるの？

以下の図をご覧ください！




皆既月食が発生する時というのは、
【太陽→地球→月】と一直線に並んでいるので、


太陽から放たれた太陽光は、
まず地球の大気にぶつかるのですが、


この時に、

太陽光の青い光は、大気にぶつかると散乱しやすく、
月までほとんど届かないのに対して、



太陽光の赤い光は、地球の大気にぶつかっても散乱しにくく、
光が弱まりながらも大気を通過し、 屈折することで月まで到達することができます。



青い光は月まで到達できず、
赤い光は月まで到達する。


これが月が赤黒くなる原因となっているんですね！

まとめ

皆既月食は【太陽→地球→月】が一直線に並んでいる時に発生する。


ただし、月の公転軌道面が傾いているので、月は地球の影となかなか重ならず、


皆既月食になることは稀。
満月になることが多い。




記念にということで、赤い月になる様子をiPhoneで少しだけ撮影しました。
気になる方は以下のURLに飛んでみてください！

iPhoneで月を綺麗に撮影する方法！


月の画質の文句は承っておりませんので、あしからず！